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星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)
(ASIN: 448866301X)
¥ 735 /在庫あり。
東京創元社 /ジェイムズ・P・ホーガン

<「星を継ぐもの (創元SF文庫)」のカスタマーレビュー>

良質のミステリー 評価:5
物語の導入部分に関しては、商品説明等で言い尽くされているので、
今更紹介するまでもないでしょう。
この作品の魅力は、「彼」に関する謎の絶妙さです。
一つの点に注目すれば「真相はこれ以外ありえない」と思われた解釈が、
別の点に注目すると、どうしてもその解釈が成り立つわけがない、という怪奇。
作品が進むにつれて提示されていく、
説明できそうで説明できない、数多くの矛盾点。
私を含め、多くの読者が、真相は何なのかと頭を捻った事でしょう。
そういう点ではまさにミステリーで、
どの時点で全ての矛盾点を解消する仮説を捻り出せるかを楽しんで見ると面白いかと思います。
これは本当に良質なミステリーで、
最初に提示される不可解な点は1つしかないにも関わらず、
それを解消するには、最後の最後まで解き明かさなければならないのです。
逆に言えばそれゆえに、本当に素晴らしい推理力と想像力を持っていれば、
ほとんど何のヒントもない最初の時点で、事の真相にかなり所まで肉薄できるようになっています。
私が完全解答ではないにせよ正解に辿り着いたのは209頁まで読んだ時点でしたが、
相当鋭い人ならばもっと前、139頁時点で気づけたと思います。
私も139頁は無理でも、149頁時点で3日間くらい考えれば真相に辿り着けたかもしれませんが、
残念ながら頁をめくる手が止まりませんでして、
ダンチェッカー教授に最後の満点を貰える解答はついに出せませんでした。
ソヴィエトという名前と、宇宙開発の未来に対する楽観的な認識が、
この作品が書かれた時代を物語っていますが、
それ以外に関しては全く古さを感じさせない素晴らしいSFです。
SF入門者にもミステリー好きの方にも、お勧めしたい一冊です。
実現可能な未来の延長戦上にありそうな話 評価:5
何故、人間は宇宙に出ていかなければならないか、という質問には答えがない。
だから、どんな答えも成立するものだ。
例えば、この星で生まれた生命体は、この星の終焉とともに無に帰するのが嫌なら
海から地上に進出したように、大地から宇宙へと進出しなければならない。
生命の進化では、どうやっても空までが限界であり、宇宙に行くには別のアプローチを取るしかない。
この星の生命を他の星へと進出させるための代表が人類であって
この地球の生命体から見れば、人類が宇宙へ進出しないのであれば、その存在意義は大きく薄れる。
我々が宇宙に出てゆけるなら、地球の全ての生命が地球の外へ進出する術を身につけたに等しい。
であれば、我々は、地球の生命を宇宙に進出させるための存在するのであり
そのために地球が生かし続けているのだ。
こんな自分勝手な答えを好き好きで持っている人ならば、
SFに興味があろうが、なかろうが、推理小説が好きであろうが、なかろうが、
読んでみたらいかがだろうか。
先ずは手に入れること、次にプロローグを読み始めよう。
分からないところは、適当に脳内変換しておけば問題ない。
DECのコンピュータが出てきたり、ソビエトの名前が残っていたりと
古い時代に書かれた本だとわかる描写が、かえってリアリティを与えてくれる。
文句なく面白いことは、読み終わった瞬間に分かる。
この本を読んだ後は、科学知識が誤った形で頭に埋め込まれるかもしれない。
そのために、どっかで恥をかいちゃうかもしれないね。
でも、そこでニヤリとしてくれる人がいたら。。。
この本の帯には、創元SF文庫読者投票第一位とある。
星雲賞受賞とも書いてある。
担当者のなんとか読んでもらいたいという想いが感じられる。
実際、この本は面白いんだけど、
読み終わった後には、続編を買いに行くという副作用がもれなく伴う。
担当者としても力が入るはずだわ。
原題「Inherit the Stars」
Inheritの単語を見てCSSやVB.NETを連想した人はプログラマですね。
史上最大の物理トリック 評価:5

月面で発見された真紅の宇宙服を着た身元不明の死体。
のちに“チャーリー”と名づけられたその死体は、
5万年以上も前に月で死んでいたことが判明し……。

太陽系を舞台に繰り出される本作のトリックは、
おそらく、ミステリ史上最大のスケールでしょう。
実際に起こる可能性は、限りなくゼロ近似だと思います
が、その問答無用の説得力には圧倒されてしまいます。


研究室の隅の方で 評価:5
研究の対象は月面にあった死体。しかも五万年前に死亡。
基本的に、それらをめぐって研究者たちの議論と研究が進むわけですが、
ちょくちょく解説がはさまるので追いかければ、いつでも博士たちの末席を汚していられます。
様々な仮説の浮上にはミステリーぽさがあってつい推測しようとしてしまうし、
ダンチェッカーとハントのやりとりには耳をそばだてずにおれないし、
パズルピースがぴったりはまった時の満足感と高揚感は一級品。
読後、まさしく星を継いでいく最中であり、生きているということに尊さを感じられます。
度肝を抜かれる面白さ! 評価:5
物語は、どこかにありそうなSFの書き出しで、静かに始まる。しかし、物語が動きな出すと、止まることのない展開が広がる。そして、予期せぬ結末。
作品そのものに力があるのは間違いないが、それに付け加え、この作品を翻訳された池氏の表現力もすばらしい。
かなり期待して読んで頂いても、その期待を裏切ることはないでしょう。
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